「できないこと」が「笑い」を生み出す

当たり前のことですが、あなたがたくさん笑うためにはあなた自身が「楽しい」「面白い」を感じるような経験をできるだけ多くすることが近道です。

そのためにすぐに思いつくのはいわゆるお笑いのネタを見ることですが、実はもっと簡単にあなたが楽しんで笑う方法があるのです。

それはあなたが「できないこと」や「難しいと感じること」にチャレンジしてみることなのです。

今回は、なぜ、自分にできないことをしてみることが笑いを引き起こすための「楽しさ」や「面白さ」につながるのを考えてみましょう。

「デュアルタスク」に挑戦してみよう

あなたが「できないこと」といっても、別に難しいことをする必要はなく、とても簡単なことをするだけです。

たとえば、右手と左手を使って次のような「後出しじゃんけん」をしてみましょう。

いつでもどこでも簡単にできることですので、あなたもチャレンジしてみてください。

まず、左手で「グー」「チョキ」「パー」のどれでも良いので、形を作ってください。

次に、右手でそれに勝つ形を作ってください。

仮に、左手で「グー」を作ったのならば、右手は「パー」を作るわけです。

同様に、左手で「チョキ」を作れば右手は「グー」、左手で「パー」を作ったら右手は「チョキ」を作ります。

最初はゆっくりで良いので、左手で形を作ったら右手で勝つ形を作り、慣れてくればそれを早くしていきます。

さて、ここまではウォーミングアップで、特に問題はないと思います。

では、次からがあなたにチャレンジしてもらいたい本当の動作になります。

今までは左手が常に負ける側で右手が勝つ側でしたが、今度はそれを逆にして常に右手が左手に負けるようにしてください。

いかがでしょうか。

ちょっとやってみれば分かりますが、これはとても簡単そうで大変難しいです。

なぜ難しいかというと、私たちは普段から「じゃんけんは勝つもの」という意識がとても強いために、負けるための手を出すことに慣れていないからなのです。

また、左手と右手で違う動作を同時に行うことを「デュアルタスク」といい、これは脳の活性化を促すトレーニングとして実際に用いられている方法でもあるのです。

このデュアルタスクですが、実際にあなたがこれをやってみるとどういう感想を持ちますか?

できそうでなかなかできないために、右手が勝ってしまうと「ちょっと悔しい!」「何でできないの!?」などと感じるのではないでしょうか。

また、失敗してしまったときには知らず知らずのうちにあなたの表情には「笑い」が出てきたのではないかと思います。

以上に挙げた例はとても単純なものですが、このことは私たち「できないこと」にこそ「楽しさ」や「面白さ」を生み出すきっかけがあり、そこから笑いにつながるという点で大変重要なことなのです。

「できないこと」にチャレンジすることの効用

私たち人間は、年齢とともに成長を重ねてくると「知っていること」や「できること」が増えていきます。

最初は「できないこと」が「できるようになること」に楽しさや面白さを感じるのですが、やがて自分ができるようになったことについて慣れきってしまうと、私たちはそこからはもはや新しい刺激を得ることができなくなります。

そうなると、そこから楽しさや面白さを感じることはできなくなり、むしろその自分のできることは「つまらないこと」になってしまうのです。

実際、上の例で挙げた「じゃんけん」などはそのままでは面白くも何ともないものですが、それを「負けるじゃんけん」にルールを変更した途端、自分がまったくできないことになってしまって、私たちはそこから新しい刺激を受けることになったわけです。

一般的には「自分ができないこと」にはみずからわざわざ取り組みたくないものですが、それにあなたがチャレンジする過程には「できた!」「できなかった…」などさまざまな感情がともなってくることになります。

この自分にできないことにチャレンジをすることが、あなたにさまざまな刺激を与えてくれてそこから「笑い」を生み出すきっかけにつながっていくのです。

このように、あなたが自分のできないことに果敢にチャレンジしていくことは、あなたに笑いの元となる刺激を与えてくれるだけでなく、そのことを通じてあなたの見識を広めてくれることになるのです。

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