「笑い」の習慣づくりをはじめよう
あなたは毎日どれくらい笑っていますか?
四六時中、ムスッと仏頂面をしていて笑顔を見せない人よりも笑顔や笑いがあふれる人の方が一緒にいて親しみや安心感を抱くと思います。
実際、「笑う門には福来たる」という古来からの格言があるように、笑うことは自分にも周りの人にも良い影響を与え、ひいては幸せを招くきっかけを作り出してくれます。
とはいえ、いきなり日々の生活の中での「笑い」を増やそうとしても、どういうところに気をつければよいかといった指標がないとそれも難しいと考えられます。
そこで私がおすすめしているのが、「笑いの部位」に着目してそれぞれの部位を意識して笑うといった方法です。
そもそも、私たちはある人が「笑っている」のか、それとも「笑っていない」のかについては、次の3つの身体の部位を手がかりとして判断しています。
それはすなわち、「顔」(笑顔)、「喉」(笑い声)、「腹」(おかしみ)の3つの部位です。
まず、「この人は笑っているな」と一番簡単に分かるのは、その人が「笑顔」になっているときです。
次に、「アッハッハ」といった「笑い声」が聞こえたときにも、この人は笑っていると感じます。
最後はちょっと分かりにくいのですが、とても大きな笑いをするときには「腹を抱えて笑う」という言葉があるように、人間は腹を動かして笑うことが知られています。
このように、人間は「顔」「喉」「腹」という3つの部位を個別あるいは同時に使ってさまざまな笑いを表現しています。
その中で注目してほしいのは、これらの部位の違いによってそれぞれの笑いの効果や特徴が違っていることです。
顔の笑い――「笑顔」
笑顔には相手の警戒心を解き、安心させる効果があります。
そのため、初対面でも自分と周りの人との間での信頼関係を築いていくのに最適な笑いとして知られています。
また、笑顔はそれを見ている人にとても移りやすいという特徴があります。
みなさんも自分が誰かと話しているときに、目の前の人が笑顔になればそれにつられて自分も笑ってしまうという経験もあることと思います。
そのため、周りの人を笑顔にしようと考えるときには、自分の方から相手に笑顔をつくって笑いかけることが重要です。
この場合の注意点としては、相手に笑顔になってもらうためにはしっかりと笑顔をつくる必要があるということです。
自分では「笑っているな」と思っても、相手からは微笑ぐらいにしか見えないことが多いのです。
多少大げさなぐらい笑顔にならないと相手には伝わらないので、ぜひとも鏡を見ながら練習してみましょう。
喉の笑い――「笑い声」
「アッハッハ」という大きな「笑い声」は、その場の雰囲気を変えることにとても大きな効果を発揮します。
長引く会議や差し迫った状況で緊張状態にあるときに、誰かの何気ない一言をきっかけとして大きな笑いが起こると、その場の緊張が解けて雰囲気が少しリセットされる感じを経験された方も多いでしょう。
このような大きな笑い声を出すことができる人は、職場や組織でのムードメーカーとしての役割を担うことがよくあります。
ただし、何でもかんでも「アッハッハ」と笑っていると、周りの人からは「この人は本当に面白いと思って笑っているのか?」という疑念を向けられますので、笑いすぎには注意が必要となります。
腹の笑い――「おかしみ」
人間がとても「面白い」「おかしい」と感じたときに笑うと、腹の部分にその動きが発生します。
先に紹介した笑顔や笑い声は面白くなくてもいわゆる「作り笑い」ができますが、腹の笑いは本当に「面白い」「おかしい」と感じないと出てきません。
また、この腹の笑いが生じたときは、顔は笑顔になって大きな笑い声も出ることから身体の動かす部位も多く、心身の健康に一番役立つ笑いであることが知られています。
ただし、この笑いは腹という他の人からは見えない部分での笑いですので、たとえば自分の腹の中だけで密かに「クククと笑う」といった人からは分かりにくい笑いも含まれます。
このように腹の笑いでは腹の中を見せずに笑うこともできますが、できれば自分の楽しい感情を表に出していけば周囲の人からの信頼を獲得することが可能です。
なお、これら3つの部位の反応については、こちらの笑い測定機で「笑い」を「見える化」するのページで各部位の反応の様子を紹介していますので、あわせてご覧ください。